2012年7月24日火曜日

BIが壊れている3つの理由とその直し方

Domoの創業者であるJosh JamesがブログでWhy BI is Broken and 3 Ways to Fix Itという記事を書いているのですが、Rolling Stonesの曲の名前を使ってBIの問題点を説明しています。Stonesが好きな人は特に、そうでない人にも是非一度読んでいただきたい記事です。

JoshがDomoを創業したきっかけはOmnitureのCEOだったころの1つのフラストレーションでした。このブログのDomoとは?~創業の目的と理念~でも少し触れましたが、Joshは社内で起きていることを知るよりも、社外で起きていることを知る方が簡単で早いというおかしな状況に気づきました。例えば、自社の株価はいつでもすぐにわかるのに、当日の自社の社員数やキャッシュバランスを知りたいと思っても2、3日待たなければわからないというようなことです。

これはOmnitureのBIに問題があったからではありません。Gartnerによると、BIプロジェクトの7、8割は最終的に失敗しているらしいです。おそらく8割のBIプロジェクトにおいて莫大な金銭的な損失が起きたり、大規模なリストラが起きたりしているわけではないでしょうけど、プロジェクト発足当初の期待がなんらかのかたちで裏切られているということなのでしょう。ポイントは、多くの人が従来のBIが壊れていると認識しているということです。

BIが壊れている3つの理由とその解決方法は次の通りです:


冒頭に書いた通りJoshはこの3つの問題点をRolling Stonesの曲のタイトルを使って説明しています。英語だとかっこいいタイトルでも普通に日本語に訳すとえらくかっこ悪いのでちょっと遊び心のある訳にしてみました。とは言えかっこいい訳になっているわけでもないのでご容赦くださいw

問題点1:Can't Get No Satisfaction / ぜんぜん満足しねぇんだけど
データ分析エキスパートかExcelオタクでも無い限り、おそらく現行のBIシステムからあまり満足感を得ることはできないでしょう。ほとんどのBIソリューションのユーザー体験はかなり貧弱なものです。
解決策は、ユーザー体験の向上です。本質的にデータそのものはどうでもよくて、大事なのはそのデータを使って何をするかなのです。答えは、ビジネスユーザーに直感的でわかりやすく、タイムリーに情報が得られるセルフサービスツールやダッシュボードを提供することです。

問題点2:You Can't Always Get What You Want / 欲しくて欲しくてたまらなくたって手に入らないものもあるんだよ
多くの企業は1つのデータウェアハウスになるたけたくさんの情報を詰め込むことがBIの成功要因だと考えています。ただ、ビジネスのスピードや市場の変化はあまりにも速すぎるため、企業が必要とするデータすべてを1つの器に収めることは不可能なのです。
解決策は、移動ではなく集約することです。最終的にデータウェアハウスに入らないデータは必ずあるという事実を認め、データを移動したり複製したりしなくても様々な情報を参照できるソリューションを利用するべきなのです。

問題点3:Get Off Your Cloud / 雲の上から降りて来な
降りるというより、よりよいクラウドを見つけるべきです。クラウド型のBIソリューションに対する期待は非常に高く、特にビジネスユーザー向けに低コストで使いやすソリューションを提供できる可能性を秘めています。ただ、現在提供されているクラウド型BIソリューションの機能は非常に限られていてビジネスのニーズに今ひとつ応えることができないものが多いようです。
解決策は、クラウドに対してもっと要求することです。JoshはOmnitureという世界最大級のクラウド企業を14年間率いていたので、クラウドでできることとできないことについてはよくわかっています。その上でJoshは世の中の経営者、事業責任者、部門責任者が必要とする価値や柔軟性をクラウド型のBIソリューションで提供できないはずはないと考えているのです。単純に価格が安いからといって中途半端なクラウド型BIソリューションを採用するのではなく、ビジネスにとって必要な要件に基づいてソリューションを選定するべき、機能を要求するべきなのです。

この記事でご紹介した考え方やソリューションについてより詳しく知りたい方は、Domoが提供する資料 Why BI is Broken and 3 Ways to Fix it (英文)をご覧ください。


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