2012年6月12日火曜日

手作業によるレポート作成の本当のコスト

多くの企業では、手作業で業務に使うレポートを作成しているのではないでしょうか。これだけITが普及している時代にそろばんと鉛筆でレポートを作成している企業はほとんど残っていないとは思いますが、コンピューターを使っているからといって必ずしもその作業が手作業では無いとは言えませんよね。そもそも多くのデータはどこかの段階で人が直接打ち込むことでデジタル化されなければならないのは仕方がありませんが、同じ情報を重複して入力しているケースや、既にデジタル化された情報を手作業で修正しているケースも非常に多いのではないでしょうか。
Domoはあらゆるケースを想定してどれくらいのコストが積み上がるかを簡単にシミュレーションした結果をインフォグラフィックにまとめているので、ここではその内容をかいつまんで紹介します。
インフォグラフィック:The High Cost of Manual Business Intelligence Reporting

まず、手作業によるレポート作成のコストは、人間の実働時間のように定量化しやすいものもあれば、機会損失のような定量化しにくいものがあります。

定量化しやすいものの例としては:

  • 経営層向けカスタムレポート
    2人のデータベース技術者がシステム的に連携されていないデータを手作業で1つのデータベースにまとめてレポートを作成するためにそれぞれ月に20時間費やしている。データベース技術者の時給を$50(約4000円)と想定すると、月に約16万円のコストがかかる。
  • 営業成果報告
    10人の営業担当者が受注管理システムへの注文の入力とは別に、上司への報告用にそれぞれ月に3時間を費やして受注実績のポートを作成している。営業担当者の時給を$40(約3200円)と想定すると、月に約10万円のコストがかかる。

さらに、定量化がしにくい、あるいはできないコストは金額がわからないだけにより大きなリスクが潜んでいるといえるでしょう。インフォグラフィックにいくつかの例があげられていますが私として特にリスクが高いと思うものは、必要なデータをすぐに見ることができないがために意思決定が遅れるというものです。競合他社がより優れたデータ環境を持っていたならば、企業の死活問題ともなりうるほどのリスクといえるでしょう。

BIによって得られるレポートは業務を遂行するために、さらには競合優位性を保持するために必要不可欠なので、コスト削減を理由になくしてしまうという選択肢はありません。解決策はやはりレポート作成の自動化を実現するためのツールとプロセスと意識なのでしょう。

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