今回の記事は「クラウドで最も速く成長している分野は?」という疑問系のタイトルにしましたが、このブログで書くくらいですから答えは言うまでもなく「BI」です。失礼しました...
Forbes.comに掲載されたITトレンドのアナリストで著者であるJoe McKendrick氏の記事で、Saugatuck Technology社が実施したクラウド型BIの利用状況についての調査レポートの一部が公開されています。調査対象は200人のクライアント側のIT及びビジネスのリーダーと、30社のベンダーでした。
この調査によると2011年末時点でクラウド型のBIを利用している企業は13%と低い水準でした。ただし、これは非常に速く、非常に大きく変わろうとしています。
今後の導入計画についての調査結果では、クラウド型BIが今後2年間で最も速く成長するソリューション分野のひとつであり、この期間において年間84%の成長率が見込まれていることがわかりました。
BIはこれまでもソフトウェア分野において非常に注目され、多くの投資が行われてきた分野です。景気やIT予算が低迷している時期においても、BIから得られる客観的な市況や事業状況に関する知見には大きな価値があるため、積極的な投資が行われてきました。とはいえ、オンプレミス型のデータウェアハウスを中心に据えた従来のBIソリューションは導入に多くの時間と労力を要するものであるうえに、一部の分析担当者や経営陣にしか提供されてきた経緯があります。
本調査レポートの著者であるBrian Dooley氏は、クラウドによってこの状況が根本的に変わると考えています。クラウドによってBIの導入障壁が一気に下がり、その結果BIがより広いユーザー層、すなわち分析担当者以外のビジネスユーザーにも提供され、利用されるようになるということです。
その理由としては、クラウド型BIベンダーがさまざまな分析機能、ネットワークやストレージ、データ接続の管理、データの正規化などのBIの複雑な要件を一手に引き受けて解決してくれます。また、ビッグデータを扱い、活用するための技術や手法が急速に進化・普及しているものの、ほとんどのユーザー企業にとってビッグデータのスペシャリストを自社で抱えることは難しく、こういった人材を雇用することについてもクラウド型BIベンダーに任せることができます。
また、クラウド型ソリューションの共通の利点である短期間での導入、低い初期投資、柔軟な拡張性以外にもBI特有の利点があります。たとえば、システムや情報の更新や変更が瞬時に全面的に展開されることや、より容易に新しいデータセットの分析を試験的に実施することなどが考えられます。また、ビジネスパートナーやサプライチェーンとの情報共有もより簡単に行うことができるでしょう。
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このブログのタイトルとテーマを「曇のちBI:クラウド時代にBIに破壊的イノベーションが起きるという予報が出ています。」としておりますが、今回ご紹介した調査レポートはまさにそれを裏付けるものだと感じました。
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