2012年8月27日月曜日

データウェアハウス:宝箱?ゴミ箱?


従来型のBIの核であるデータウェアハウス。必要な情報をすべて集約的に管理し、さまざまなツールを使ってそこから定期的にレポートを出力し、さまざまな経営判断に活かしていく。理論的には完璧なBIソリューションでありながらも、実際は期待に応えることができていないケースがほとんどだ。
そう語るのはDomoクライアントサービス部門のトップとして活躍してきたAdam Landefeld。AdamはDomoの最前線でお客様と一緒にBIの課題に取り組んできた中で見えてきたデータウェアハウスの限界をブログ記事にまとめていますので、ここではその内容をかいつまんでご紹介します。

お客様における多くのBIに関する試みは、エンドユーザーのさまざまな要望がきっかけになっています。

  • レポート機能が使いにくい
  • 必要な形式のレポートが存在しない
  • レポートが作成できる対象データが限られている
  • レポートの見栄えが悪い
多くのお客様は既に従来型のBIに多額の投資を行ってきたものの、依然としてこのような課題に直面しています。冒頭のAdamの発言にもあったように、すべてを解決してくれるはずのデータウェアハウスに対する過度の期待が裏切られていることが根源にあるようです。

データウェアハウスは、企業の主要アプリケーションのデータハブとして間違いなく重要な役割を担っています。ただし、通常のデータ管理プロセスからもれてしまうデータが出てくるというのが現実です。それは例えば、期末に特急で作らなければならなかった受注見込み案件表や、経理担当者が独自に管理しているExcelファイル、あるいは外注先からメールで送られてきた作業進捗表などとさまざまなものがあります。

BIの活用が進んでいる企業においてもビジネスデータ全体に対して7、8割程度しかデータウェアハウスに格納することができていないのが現実です。もちろんこれはこれで大変な作業であり大きな功績なのですが、ポイントは依然としてもれている情報が相当量残っているということです。そして、多くの経営判断や意思決定がこのもれてしまっている情報を無くして行うことができないのもまた現実であり、お客様もこの実態を認識し始めています。

だから、Domoは従来とは異なった考え方を提唱します。
データウェアハウスに必要な情報がすべて収まる日は来ません。そういうものなのです。あきらめてください。 
データウェアハウスが重要なツールであるということは間違いありません。重要なことは、データウェアハウスが得意なことと不得意なことを理解することです。そうすれば、データウェアハウスに入っていないデータを「悪」として排除するのではなく、そういうものだと受け止めて対応することができるのです。そのために必要なのは中核をなすデータウェアハウス以外からも容易にデータをアクセスし、大掛かりなプロジェクトを実施することなくデータの集約と蓄積を行い、議論の場や意思決定を行うときに活用できるようにエンドユーザーに提供するためのソリューションなのです。このアプローチこそがDomoが注目を集めている理由なのです。

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この記事のタイトルは、「データウェアハウス:宝箱?ゴミ箱?」とさせていただきましたが、答えは間違いなく「宝箱」だと思います。ただ、持っているすべての宝が宝箱に入っているわけではないということです。

この記事でご紹介した考え方やソリューションについてより詳しく知りたい方は、Domoが提供する資料 The Data Warehouse Dilemma (英文)をご覧ください。

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